10月に入り、就学時健診が始まりました。
視力検査で指摘された・用紙をもらった方は、早めに眼科に受診しましょう。
2018年文部科学省の学校保健統計調査によると、裸眼視力が1.0未満だった小学生は34%との結果が出ました。
そのうち0.3未満の子は9%います。40年間前の統計より倍の割合になっています。
また、メガネなどで矯正していない小学生のうち、14%が裸眼視力0.7未満だったこともわかりました。
0.7未満は、教室の真ん中より前の席にいても黒板の小さい字が見にくいことになります。
近視には、遺伝的要因と環境的要因がありますが、ここ数年はスマートフォン・タブレット端末による環境的要因が増えています。
端末は文字が小さく、近い距離で光にも触れるため、目への刺激が強くなります。
お子さんの目の成長期には、近視を促す一つの原因にもなります。
当院でも近視によるメガネの矯正が必要なお子さんがいます。その際、よくあるご質問があります。
Q.メガネをかけると近視が悪くなりませんか?
A.メガネをかけずにいると、正しいピントで網膜の像がうつらないため、ぼやけて見えてしまいます。この状態が続くと近視が進む危険性があります。視力検査・診察でメガネが必要と診断された場合は、適切にメガネを使用することが大切になります。
Q.メガネは弱めで作れば、近視は進みませんか?
A.必要以上に強いメガネだと近視は進んでしまいます。しかし弱めのメガネで、ぼんやりとしか見えていない状態では近視が進んでしまいます。メガネの上から目を細めて見ている・メガネを装用しているのに、近くで物を見たりすることは絶対してはいけません。片目ずつで1.0が見えるようにするのが基本になります。その上で、正しい姿勢と距離を保つことが大切になります。
今後、お子さんの近視化は増えていくと予想されます。メガネが必要と診断された場合は、眼科で正しく視力を測定・診察をした上でメガネを作成しましょう。
現在では、各メガネ屋さんのジュニア保証も充実しています。作成から6ヶ月~1年の期間、1回レンズ交換無料があります。お子さんは成長に伴い、急に視力が変わる場合があります。年に1~2回交換が必要になる場合もあります。その際は、メガネ屋さんのアフターサービスも大切になります。
メガネのことでご質問・ご相談があれば、受診時にお気軽にお声かけください。